2018.02.19 14:29勧進帳と三人吉三 今年の故郷石川は大雪。何十年ぶりとか言われているが、もう甚大な被害をもたすような大きな降雪がないよう祈っている。 さて、いろんなところで書いてきたが、私ども石川県人にとって、2月は歌舞伎の月である。加賀を舞台にした歌舞伎十八番勧進帳の一幕が、この月の出来事を劇化したものだからだ。勧進帳のもとになった能の「安宅」、そしてその原典とされる軍記物語「義経記」では、源義経が奥州の藤原秀衡を頼って都落ちし、北陸道に差しかかったのが2月とされている。兄頼朝に追われて落魄の逃避行を余儀なくされている義経の心象風景にマッチするのは、寒さが募り、衣を着た上に更に着込む「着更着」「キサラギ」の気候のように思えて、ピッタリ感がある。 しかしながら、勧進帳の舞台は旧暦の世界...