青年部長の結婚

 3月12日、石川県人会青年部のリーダー森田銀太郎さんと早坂純子さんが神田明神で結婚式を挙げられ、同日夕方、明神下の金沢乃家で披露の宴を催された。私ども県人会会員は、お招きを受けて大勢が馳せ参じ、お二人の末永いお幸せを祈りつつ、門出を心から祝福した。お二人の仲をとりもったのが、県人会の本田ゆり子事業委員長であるのも、嬉しいことだった。

 披露宴はおおいに盛り上がり、私も中締めの言葉を述べる役目を堂々と果たしたかったが、若いみなさんのエネルギーに圧倒されて、萬歳三唱の大声を出すのがせいぜいだった。そこで、ここでは、当日私が言いたかったことを記させていただく。

 まず、お二人には健康に十二分に留意して頂きたいことである。健康が幸福の基礎というのは、月並みな表現ではあるが、永遠の真理である。これは、私が後期高齢者になった今、しみじみ実感している。

 次に、お二人が県人会にとって極めて大切な方であることは当然であるが、県人会もお二人にとって極めて大切な存在であり続けたいということである。

 そして最後に、しっかり申し上げたいのは、前田利祐県人会名誉会長が心から祝意を表されていることである。これをぜひお二人に伝えてほしいというお言葉を、私は金沢で開催された成巽閣理事会の折に承った。

 前田名誉会長の関係では、今、本郷の赤門を入ったところにある東京大学総合研究博物館で「赤門---溶姫御殿から東京大学へ」と題する展覧会が開かれていることをご紹介したい。これは、前田家の本郷邸開設400年と東大創立140年を記念して行われている展覧会で、陶磁器の什器や古銭、瓦などの東大敷地からの出土品に加えて、金沢から出品した図面なども展示され、前田育徳会も溶姫の描かれた絵画や調度品類を出品している。17日の開会式には名誉会長御夫妻も出席され、私もお供した。この展覧会では、溶姫が第13代御当主前田斉泰公にお輿入れされた時に建てられ190年を閲した赤門の歴史を回顧し、大規模な溶姫御殿で用いられたお皿や徳利などから、当時の人々の生活に思いを馳せることができる。この入場無料の展覧会は3月18日から5月28日まで開催されている。それにつけても、前田家本郷邸創設400年と赤門造営190年のこの記念すべき年に、森田銀太郎御夫妻が挙式されるとは、すばらしい巡り合わせである。末永いお幸せをお祈りする。(2017年3月20日記)

石川県人 心の旅 by 石田寛人

石川県人会発行の月刊ニューズレター「石川県人会の絆」に2016年1月の創刊から連載中の記事をまとめたサイトです。

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